旧古河庭園
               

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旧古河庭園


旧古河庭園の見どころは?
洋館を眺めながらピクニック

 
旧古河庭園は、バラの花壇と洋館が有名な駒込にある都立庭園。
園内には美術館や日本庭園などの見どころがたくさんあります。
 
旧古河庭園へ散歩やピクニックに出かける方のために、旧古河庭園の見どころと、ベンチや休憩所がある場所を紹介します。
 
 
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1.旧古河庭園の特徴


西洋庭園と日本庭園を併せ持つ旧古河庭園の特徴は、日本と西洋の文化をバランスよく取り入れたところにあります。
 
明治以降に築かれた庭園は、大名庭園に代表される江戸時代の庭園とは異なり、芝生や花壇、洋館などの西洋式文化と、日本人の感性に合う回遊式庭園の要素を融合させたつくりが主流になりました。
 
1917年(大正6年)に竣工した旧古河庭園も、武蔵野台地の小高な丘の部分には洋館と西洋花壇、芝庭が配され、低地には池と築山、茶室など、江戸時代からつづく庭園の風景が広がっています。
 
 
数少ない大正初期の庭園の原型を留める旧古河庭園は、2006年(平成18年)、文化財保護法により国の名勝に指定されました。
 

2.旧古河庭園の入口


旧古河庭園の入口は、サービスセンターがある正門、大谷美術館の裏手にある西門、染井門と呼ばれる裏門の三ヶ所ありますが、常時開いているのは正門だけです。
 
駒込駅に近い染井門は、桜やツツジ、紅葉が見頃の時期限定で開門されます。
 

3.旧古河庭園の見どころ

旧古河庭園には、大正時代に建てられた洋館やバラの花壇、心字池を中心に広がる日本庭園など、見どころがたくさんあります。
 

3-1.大谷美術館(旧古河邸)


旧古河庭園の高台に建つ大正時代の洋館 旧古河邸は、ドラマのロケ地としても有名で、洋風ホテルや海外のシーンで、たびたびテレビに登場しています。
 
イギリス人の建築家、ジョサイア・コンドルが設計し、大正6年5月に竣工した洋館は、地上二階、地下一階で、洋室と和室を備えた和洋共存の間取り。
 
1階のホールやビリヤード室、そして書斎や応接室は大谷美術館として一般公開されています。
 
また、洋館内には、喫茶室と茶室があり、お茶を飲みながら休憩することもできます。
 
 
大谷美術館ガイドツアー
大谷美術館の一部は自由に見学できますが、すべての施設を見学する場合は、旧古河庭園の入園料とは別に入館料がかかります。
 
解説員と一緒に洋館を巡るガイドツアーも実施されていますので、歴史や文化に興味がある方は参加されてみてはいかがでしょうか。
 
ガイドツアーは事前申し込みですので、ご希望の方は旧古河邸ガイドツアーのページから予約してください。
 
開館時間:10時30分~16時30分
喫茶室:12時~16時30分
休館日:月曜日、お盆期間、年末年始
入館料:400円 小学生以下無料
 

3-2.バラが咲く西洋庭園


旧古河庭園の北側、洋館の前の斜面に広がる庭園は、左右対称につくられたフランス式の西洋庭園。
庭園は3段に分かれたテラス式で、上段には100種 200株のバラ、そして下段にはツツジとサツキが植栽されています。
 
旧古河庭園のバラの見頃は春と秋の二回。
春バラの見頃は5月上旬から下旬です。
 
この期間に、サマードリーム、サハラ、琴音、春芳、黒真珠など200種のバラが、リレーのように順番に咲きます。
 
秋バラの見頃は10月上旬から11月下旬。
秋のバラは、春よりも見頃が長いんです。
 
バラは見ごろを過ぎても、1〜2週間は花を咲かせています。
 
 

旧古河庭園では、バラの見頃の時期に合わせてバラフェスティバルを開催。
期間中は、ライトアップや音楽会、バラ人気投票などのイベント。
そして、売店ではバラのジェラートや鉢植えの販売も行われます。
 
 
西洋庭園の散策路は石段になっていますので、ベビーカーや車いすでは、西洋庭園を巡ることはできませんが、洋館の前の高台や、バラ園の西側にある四阿の展望台から、花壇を眺めることができます。

 

3-3.日本庭園


旧古河庭園の日本庭園は、京都の庭師 七代目植治こと小川治兵衛が築いた池泉回遊式の庭園です。
 
池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)とは、江戸時代に広まった作庭方法のひとつで、池を中心に、その周りに散策ができる園路が配されている庭園のこと。
 
 
日本庭園の見どころは、水をつかわずに石組だけでつくられた枯山水(かれさんすい)の枯滝。
心字池の北側の旧古河庭園でもっとも急こう配な断崖にある大滝。
水面を照らすためにつくられた雪見型灯篭です。
 
また、松の木の霜よけに設置される雪吊りは、旧古河庭園の冬の風物詩になっています。

心字池
日本庭園の中心に広がっているのが、心の字に似せて造られた心字池。
池の西側は視界が開けていて、正面に荒磯、雪見燈篭、枯滝を見ることができる、船の発着場所を模した船着石は、心字池の絶好のビュースポットになっています。

石組みの枯滝
枯滝(かれたき)とは、水を使わないで山水の景観を表現する枯山水の道具立てのひとつ。
河原にあるような小さくて丸い栗石で造られた旧古河庭園の枯滝は、心字池の渓谷の水源に見立てた景観になっています。

大滝
心字池の洲浜の奥の渓谷に、御影石や青石、五郎太石などで造られている大滝は、10数mの断崖から落ちる滝。
水は曲折した流れから発生し、数段の小滝を経て深い滝壺に落ちていきます。
大滝の周辺は木々が生い茂り、人里離れた奥深い深山の趣があります。
雪見灯篭
水面を照らすことを目的に設置されている雪見灯篭は、丈が低く笠が大きいことが特徴。
雪見灯篭の前には、海辺の様子を模した州浜があります。

奥の院型灯篭
春日大社「奥の院」の燈篭を模したもので、側面に彫刻してある唐獅子が特徴。
旧古河庭園には巨大な灯籠が12基ありますので、灯篭巡りのお散歩も楽しいかもしれません。

雪吊り
雪吊りとは、雪が付着することで樹木の枝が折れないように縄などで枝を保持する作業です。
旧古河庭園では伝統芸能のひとつとして、松の木の周りに円すい形に縄を張っていく雪吊りが行われ、12月には設置作業の見学と体験ができる伝統技能見学会が開催されます。

 

4.ピクニックができる場所

旧古河庭園ではレジャーシートを敷いてのピクニックは禁止されていますが、洋館に隣接する芝生広場と展望台、そして心字池の池畔に、お弁当をたべることができるベンチが設置されています。

洋館の東側にある芝生広場にはテーブルはありませんが、ピクニックができるベンチが設置されています。飲み物やアイスが購入できるプチローズという売店もあります。

ベンチがある展望台の四阿からは日本庭園の景色が一望できる絶好のピクニックポイント。
但し、二人掛けのベンチが三脚しかありませんので、行楽シーズンの利用は望み薄です。

心字池を周回する園路には、大滝や池を眺めながらピクニックができるベンチが数か所設置されています。

 

5.お弁当がテイクアウトできるお店

旧古河庭園には、お菓子や飲み物が買える売店がありますが、お弁当は取り扱っていません。
 
また、洋館の一階にはカフェがありますが、お弁当のテイクアウトや、店内での食事メニューはありませんので、ピクニックならお弁当を持参するか、旧古河庭園の周辺でテイクアウトできるお弁当屋さんから購入してください。
 

6.旧古河庭園の茶室


旧古河庭園には茶室が二軒あります。
 
心字池の西側にある数寄屋造りのお茶室では、日本庭園を眺めながら、季節の干菓子と京都一保堂のお抹茶のセットが、リーズナブルな料金でいただけます。
茶室は春バラが咲く4月から6月、そして紅葉の季節限定でオープンします。
 
茶室の広さは8畳ほどで、定員は8名と少ないため、とくに紅葉シーズンは20分〜30分待ちとなります。
 
旧古河庭園の茶室は大谷美術館が運営していますので、茶室の営業日につきましては大谷美術館 営業案内をご覧ください。
 
茶室の裏手にも、もう一軒、上の茶屋という茶室がありますが、上の茶屋は一般公開されていません。
 

7.旧古河庭園のお散歩コース


バラの季節は、ほとんどの人が西洋庭園だけ見て回るのですが、旧古河庭園を訪れたら、季節に関係なく、日本庭園にも足を運んでください。
 
心の書体を模した心字池を中心に配されている散策路は10分ほどで歩くことができますが、途中には茶屋や休憩所もありますので、見どころを巡りながらのんびりとお散歩を楽しんでみてはいかがでしょうか。
 
220本のモミジやハゼノキが真っ赤に染まる11月中旬から12月上旬はとくにおすすめ。
旧古河庭園は、紅葉とバラが同時に鑑賞できる、都内では珍しい庭園なんです。
 
 
旧古河庭園ならではのお散歩コースは馬車道です。
 
馬車道は大正時代、来客が馬車で訪れることが多かったためにつくられた、幅6メートルほどの馬車専用の園路。
当時、馬車の入り口として利用されていた染井門から洋館まで、馬車道がつづいています。
 
西洋庭園から日本庭園へとつづく園路は勾配がありますので、小さな子ども連れやベビーカーの方は、正門から入って西へ進み、勾配や階段のない馬車道を歩いて日本庭園へ向かうのがおすすめのコースです。
 

8.旧古河庭園の禁止事項

  • テントやレジャーシートの使用
  • アルコール類の持ち込み
  • 犬などペットの連れ込み
  • 動植物の採取
  •  
    春と秋のバラの開花期の禁止事項

  • 三脚や一脚を用いた写真撮影
  • 結婚式の前撮り、コスプレでの撮影
  • 写生
  •  
    旧古河庭園 園内マップ

     

    9.旧古河庭園へのアクセス

    ・東京メトロ南北線「西ヶ原駅」から徒歩6分(500m)

    ・JR京浜東北線「上中里駅」から7分(500m)

    ・JR山手線「駒込駅」から9分(700m)
     
    バスを利用する方は、JR駒込駅または王子駅から、北区コミュニティバス Kバス(王子・駒込ルート)に乗車して「旧古河庭園」バス停で下車してください。
     

    10.旧古河庭園の駐車場

    旧古河庭園には駐車場はありませんので、お車の方は周辺の時間貸し駐車場を利用してください。
     
     
     
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    住所 東京都北区西ヶ原1
    TEL 03-3910-0394 (公園内サービスセンター)
    公園情報開園時間 : 9時~17時
    休園日 : 年末年始
    入園料 : 150円
    小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料
    開園 : 1956年(昭和31年) 4月
    面積 : 30,780平方メートル
    園内の施設・旧古河邸(大谷美術館)
    開園時間 : 10時30分~16時:30分
    入館料 : 400円

    ・洋館
    ・西洋庭園(バラ園)
    ・茶室

    ・売店
    営業日 : 土日祝日
    営業時間 : 9時~16時30分
                       
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